2020年1月29日水曜日

番外編 先日釣ったコウイカのこと

 先日、遊心丸でのアマダイ釣りは、オフショア編その101で詳細に書いたが、そのときに釣れたコウイカについて是非書いておきたい。
 釣れた時の印象は、明るい赤色が印象的な個体。もちろん全体が赤いわけではなく、甲の辺りがコウイカ にしては明るい赤で脇の辺りが白いというか透明感のある色。
 コウイカ類は大抵、茶色。縞模様がはっきりしていたり、紋甲イカのようにキスマークがあったり。そういった模様は甲側全体に入っている。もちろんこの個体も茶系だが、かなり薄くして明るい印象。そして脇のあたりの透明感が印象的。模様はなかったように思う。じっくりマジマジと眺めたわけではないし、記憶に残らなかっただけかもしれない。
 釣り上げたときの印象は薄い色の個体というぐらい。そういうのもいるんだなと思っただけだった。
 その前の週にもコウイカが同じように上がっていて、また釣れたとしか感じなかった。そちらは濃い茶色で横縞の強い、これまで何度も釣ってきた、よく見るコウイカ 。それとは明らかに違う感じなのだが、棲む環境や個性の違いによる程度のものだろうと気にも止めなかった。

 さて、何故わざわざ、番外編に書いているのかというと、そのきっかけは帰宅後に捌いているとあることに気がついたからである。
 めちゃくちゃ長くて細い足が一対ある。なんだこれは。触腕にしてはおかしい。恐ろしく長く、驚くほどに細い。先端部が細いままで何かを掴む機能があるようには見えない。触腕ではないと確信して別にあるはずの触腕を求めてポケットの辺りを調べると、案の定仕舞われたままの触腕を発見。こちらは見るからに普通に触腕。では普通のコウイカにはない、この一対の細くて触腕より長い足はなんなのか。
 そして甲が細長い。こんな細長い甲も初めて見た。
 幼若体の特徴のようなものだろうか。所有している文献を紐解いてみるがそんなことは書いてない。
 ネットで探すが長い足では触腕の話しかヒットしない。それでも検索ワードを変えながら探していると「山陰沖日本海における頭足類相」という結構なボリュームのある論文にたどり着く(20ページまでしか表示されないが、本来は続きがあるはず)。
 この論文によると、どうやらウスベニコウイカ という種らしい。長細い足、赤い色、細い甲、全て当てはまる。この論文によればサイズも最大25cm程度で、20cmに満たないくらいの今回の個体は範囲内。
 気になる点は「分布 ― 東京湾以南,東シナ海域。山陰海岸以南の日本海沿岸にも分布し(山陰沖では初記録),山陰沖 では水深 180 ~ 300 m の海底から底曳網によって混獲 される。」とある部分。論文は2013年に出されている。それから生息域が広がったのか、単にこちらでは未発見だったのか。これも温暖化の影響なのか。
 深さについては、他の文献では100m〜300mというのもあり、釣っていた当日の水深は80m前後なので、ほぼ合致していると考えていいだろう。更に言えば時期的なものや場所的なもの、などもあるだろうし、混獲される程度のものなら書かれている深さはいずれも網を入れる深さの範囲というだけで、目安のようなもの。
 テナガコウイカという種の可能性もあるようだが、自分の記憶による特徴からはウスベニコウイカではないかと思っている。写真を見る限りテナガコウイカは、ずんぐりした体型で足が太く胴に対するボリュームも大きい。甲も幅が広いように見える。そのほかウェブ上の写真では確認出来ないが「背側は紫褐色で全面に赤斑が粗らに散る」とあり色と模様が違うもののようだ。
 「オフショア編その101」に「捌いてみるとボリュームが少ない」と書いたが、これもほっそりした体型のウスベニコウイカの特徴の現れではなかろうか。
 釣り上げた直後に写真を撮らなかったことが悔やまれる。何せ「(先週に引き続き)またコウイカか」程度で珍しいと思わなかったので。




2020年1月28日火曜日

オフショア編その101

 1/25(土) 遊心丸でアマダイ。6:30集合。
 晴れ。風多少。波多少。どちらも前回より強い。
 前回の前半の苦戦と後半にアマダイが続けて釣れたことを自分の中で咀嚼してみると、つまるところ、鍵は「巻きスピード」ではないかと思う。サステイン4000XGでは速過ぎで投げ切れをきっかけにタックルを替えてフリームスに。これはハンドル一回転で75cm程度。遅くしたら魚が反応するようになったのだろうと考えている。イエヤスの奉納に効果があったわけではない、きっと。
 ということもあって今回は、ストラデック導入。ラインは0.6号。フリームスと置き換える。綺麗にドラグが鳴るだろうか。
 イエヤスの赤金60gを選択。赤金は何故か60gばかりあって80gとか100gがない。あれ?この日はずっと赤金60g。
 テイルにフック4本、フロントなし。船長はフロントにこだわるが、私の場合はフロントつけるとアタリがないという問題がある。なのでフロントは付けたくないのだな。船長の言ってることが理解できないわけではない。少ないアタリを確実にものにする工夫が、つまりフックが必要だと。横から飛びついてくる個体にはフロントでしか対応出来ない、と。でもアタリでないと意味ないしなー。
 開始から割りと調子良く反応が出るが、まずバラシ。引きと重さからそれなりにいい感じのアマダイと思われる。ストラデックのドラグ調整が上手くいっておらず緩かったのとロッドにティップの柔らかい炎月BBだったことによってフッキングが強く決まらなかったのが原因かと思う。
 ふと手元をみるとスプールからラインの切れ端が生えている。ん?なにこれ?ラインカラーから推し量るに100mあたりで切れているようだ。なんでこんなところが切れているのか?水深は80m前後。とりあえず数投は問題なし。しかし、深めになって100mほどラインが出たときにとうとう切れ目まできてしまい、ロスト。もう一本のロッドに持ち替えて120gを沈めると巻きが重い。120gってこんなに重かったけ?フォールとリトリーブを数回繰り返してみたが重過ぎるので状態確認のため回収してみるとテイルフックにラインが付いてきた。誰かと絡んだかとも思ったがそこで切れている。これはさっき自分がロストしたラインでは。手でラインを巻き取って回収すると、果たしてやっぱりイエヤスの赤金60g。フックも自作の見覚えのあるもの。こんなにあっさりロストしたジグを回収出来るものだろうか。まあパラシュートアンカーのおかげでほとんど場所移動してなかったということなんだろう。
 私のファーストヒットは、またもやコウイカ 。この前と同じようなサイズかと思ったが、帰宅後捌いてみるとボリュームが少なかったところをみるとひとまわりほど小さかったようだ。
 そしてあんまりヒットしたけど引きが弱くてなんだろうなと思ったらアマダイ。小型。25cmぐらい。アマダイのこのサイズって、まじで小さい。
 そしてまたバラシ。
 アタリはある。アマダイっぽいのとか、根魚っぽいのとか。そしてバラす。ストラデックのスプール設定が決まらないというのも大きい。緩くしたら緩過ぎになるし。思い切り硬くしたら0.6号のラインが切れる可能性もあり、丁度良いポイントを見つけたい。そう考えると、サステインとかセフィアとかドラグでそんなに悩まない。適当でもいい感じになってくれる。やっぱりセフィア使ったほうがいいのかな?でもまた壊したくないしな。古い方のセフィアCI4は部品供給がかなり厳しい。新しい方のセフィアCI4は替えスプールを持ってない。
 そんなこんなで続けているとまたヒット。これは少々アマダイっぽい。アマダイだとするとサイズが少々遠慮くさい。さてさてなんでしょ、と期待しつつ上がってきたのはアマダイ。指計測で33cmほど。さっきの25cmの体積4倍ほど。船全体で本日のアベレージサイズ。針は顔の側面に掛かっている。横から加えたのは間違いない。うーん、やっぱりフロント必要か。とりあえず以後はフロントつけてみる。
 次のアタリは結構引いたがアマダイっぽくはない。なんだろなと思うとレンコ様。中小型。
 その次は、またもやアマダイっぽくはなく、レンコに近いような、でもレンコとも違うような。果たして、上がってきたのは黄色い魚体。ナメラ。30cmちょい。
 その後、船長判断で青物ポイントへ移動。移動時間がめっちゃもったいない。しかも全然やる気にならない。船中で、ガンドとか小ブリとか時たま上がらないわけではないが、私は全く要らん。掛けたくもない。そりゃ暇だからジグは落とすが、青に見つかりませんようにと呟きながら回収したり。本当にただの時間の無駄。
 最後はアマダイっぽいポイントに戻ったものの、船中ほとんどアマダイの追加なし。私も来るには来るが、カサゴがふたつ追加されただけ。カサゴを掛けた時の合わせではドラグがいい音出していい感じの出方になった。やっと丁度良いドラグポイントが見つかったかも。
 それで沖上がり。
 結果、アマダイ2、コウイカ 1、ナメラ1、レンコ1、カサゴ2。
 写真の下部に写ってるのは船長にもらったクロソイ。
 
 結局、フロントつけてからはアマダイは釣れてない。やはりフロントはない方が喰ってくるような気もする。


 
 
 
 

2020年1月21日火曜日

オフショア編その100

 オフショア編もとうとう100。これもひとつの一里塚。
 さて、1/19(日)、遊心丸にてアマダイ狙い。6:30集合。
 晴れ後曇り。北陸の冬とは思えぬほどの凪。釣り開始の頃はほぼ無風。だんだん風が強くなる見込み。朝はとにかく寒い。車の外気温計は-1度。寒くて気持ち悪い。
 実釣開始は67mから。ミヨシから2番目の位置。この日は終始イエヤスのみ。まずグローの80gから試す。反応はない。船長曰く「去年からグローは喰わん。赤金か緑金。いや緑金がいいぞ」。あれ?そうだっけ?俺は去年グローでも釣れたけどなぁ?今、昨年のブログを見返してみるとやはりグローで釣れてる。グローで釣れない日もあってその時は赤金。
 開始から早めの時間帯で隣の隣りのひとがアマダイを上げる。イエヤスの赤金。やっぱりグローではないようだ。
 ここは素直に船長の話に従って緑金選択。80g。赤金が見当たらなかったというのもある。ないわけがないのだが、まあ緑金。しかしこれも反応なし。
 私は朝から全くのノーバイト。全然噛んでこない。両隣がエサ釣りのひとでミヨシのひとはテンポ良くレンコを上げていて良型のアマダイもひとつあげる。つまり魚はいる。しかしこちらには全く喰ってこない。
 船長は頭にも針を付けろという。しかし私はフロントにフック付けると釣れないという記憶しかない。横合いから飛び付いて来た時に確実に掛けるため、ということらしいが、テイルフックと絡んだりジグに抱きついてかっちりハマったりとロクなことがない。それでもこうも釣れないと少ないチャンスをものにしようという気になり、フロント付けてみたり。
 緑金が不発なので、ゴールド/シルバーゼブラグローの100g投入。するとこの日初めてのバイト。しかし乗らず。触ってきただけ。カサゴかなんかのアタリ方で、アマダイでは無さそう。
 また無反応になったので底からロッドだけで浮かせてテンションフォールしながら寄せてくるとヒット。ほとんど引かない。重さはあるからなにかはついているはず、なんだろうか。なんと上がってきたのは、コウイカ 。20cm足らず。何故、いま、ここで?





 そしてまた沈黙
 船長が移動と目標変更を決断。水深150mでアラ狙い。あわよくばノドグロ。
 深いので120gの緑金選択。アシストラインの色が悪いのかもと考えてピンクのものから白のものに変更。基本に忠実に7、8回巻いては底を取り直し、を繰り返す。
 そしてヒット。小さい。なんだろうと思ったらクロムツ。初めて釣った。25cm足らずだったろうか。





 そして次はムシガレイ。25cmほど。
 船中でポツリポツリと数匹、小型のアラが上がったようだが、私にはアラが出ない。
 そしてもう終盤。移動。水深60〜70m辺りで再びアマダイ狙い。
 緑金120gのまま数投して反応がないので、ゴールド/シルバーゼブラグロー100g再投入、のはずが投げ切れ。ティップに絡んだようだ。痛い。高いイエヤスの、更に限定カラーをロスト。
 リーダーも切れたのでサブロッドに交換。こっちはラインも0.6号と細いのでイエヤス60g、ピンクシルバーを選択。フロントフックなし。テイルフックのアシストラインはピンク。
 するとどうでしょう、喰ってきたではありませんか。底から一巻きくらいで重さが乗って、そのまま等速巻きをキープ、等速が崩れたところで合わせを入れてヒット。強い引き。これは本命っぽい。途中、何度か強い突っ込みを見せる。いよいよ本命っぽい。果たして、アマダイ。45cmほどの良型。唇の皮一枚。アマダイは唇が厚いからそれほどのギリギリ感はないのだが。
 それから数投。同じ感じでヒット。さっきより少し小さいようではあるけれど、引きはアマダイっぽい。いい感じ。上がってきたのは40cm弱のアマダイ。
 この後は当たりが途絶える。曇ってきて午前より暗くなったのでグロー60gを投入してみたが無反応。
 そして沖上がり。

 結果、アマダイ2、ムシガレイ1、クロムツ1、コウイカ 1。


 
 サブロッドに付けてたリールは去年買ったダイワのフリームスLT。去年も思ったが、ドラグが綺麗にでない。やっぱり安過ぎるのは駄目やな。シマノのストラデックでも買おうかな。